リトグリの横浜アリーナでは、アンコール企画は失敗に終わった。

リトグリの単独コンサートでは、以前のZEPPツアーでも昨年の春ツアーでも、アンコール企画は失敗に終わっている。
こういう企画は、失敗するたびに、次の実現可能性のハードルが高くなる。

そこで、アンコール企画を成功させる方法をまとめた。

これは、以前に書いた記事「コンサート中のサプライズイベントを成功させる方法」をアンコールに絞って加筆修正したものだ。


メリットは?


成功すれば、話題性ができる。
ファンが自ら参加して、イベントを成功させることで、より熱心度の高いファンになる。
ファンの拡散力が強くなると、BillboardチャートやTwitterTVエコーなど呼びかけの効果を上げやすくなる。

デメリットは?

ファンの分裂・対立となると悪影響。
失敗すると参加したファンの熱心度が下がる。告知を受けなかったコンサート参加者は疎外感を感じる。
お金のかかるイベントなら、その分、グッズでも買ってもらった方が、リトグリのため。


アンコールを成功させる三原則


1、早くから準備

できるだけ早くから準備をする。

2、コンセンサス(集団的合意)を得る。

SNSなどで時間をかけて良く話し合い、コンセンサスを得る。
このプロセスを十分に経ないと、分裂・対立を生む。
ここが最も重要。
これさえできれば、ほぼ成功したも同然。


3、コンサート参加者全員への告知

コンサート会場にいる全ての人に周知してあればOK.
100%は難しくとも、それを目指す。9割は達成したい。



イベントを成功させる方法


1、あらかじめ、自分と協力者の拡散力を増やしておく(日ごろから)


フォロワーの少ない人が1人で言い出しても説得力がない。
あらかじめ、誰か一緒に呼びかけてくれる協力者を作り、それぞれの拡散力を増やしておこう。

これは、日頃からやっておきたい。
Twitterが良いだろう。もちろん、インスタグラムでもLINEでも良いが、拡散力はツイッターが圧倒的だ。
拡散力を増やすために、Twitterのフォロワーを増やそう。リトグリ公式のフォロワーや、リトグリに関してツイートしてる人をフォローして、フォローバックを期待する。フォロー5千人になると、フォロー:フォロワー比率(FF比率)で1.1:1の制限がある。SocialDogなどの管理ツールを利用して、フォローバックのなかった人を整理し、FF比率を維持しよう。
1日に多くフォローしすぎると、凍結されてしまう。その限度は、人によって違うようだ。例えば、開設したてのアカウントでは1日にフォローできる限度が30とか50とか言われている。(定かではない) フォロワーが増えてくると、もっと多くても大丈夫だ。(と言われている。定かではない。)

ちなみに、どのSNSでも、拡散を促す行為はスパム。
拡散をして欲しいからといって、過度に拡散を促すとスパムとなる。
例えば、次のようなものがスパムとされる。つい使ってしまいがちなので気をつけたい。
○○だったらRT
○○はRT
RTしたら○○
何秒以内にRT
まあ、いわゆるRT乞食と蔑まれる行為だね。

これらは、日本データ通信協会の迷惑メール相談センターによると、「どんな内容でも誰かに転送を促す内容はチェーンメールであり、迷惑メールです。」とし、SNSによるチェーンメッセージにも注意するようにパンフレットで呼びかけている

一例を挙げよう。
   ↓

これは、「誰かに転送を促す内容」であり、チェーンメッセージ(スパム行為)にあたる。


Twitterの凍結基準は、システムの負荷、自社も訴えられるなど、Twitter社にとって都合が悪いかどうかだ。
Twitterで凍結されないから大丈夫だとタカをくくっていると、いきなり逮捕になる。
熊本地震の際にデマツイートをしたとして、偽計業務妨害罪で逮捕された事例がある。(「ライオン逃げた」熊本地震のデマ情報を拡散した疑い 20歳男を逮捕


2、発起人集め(個別交渉&公募)半年~3か月前まで

発起人(呼びかけ人)集めは、コンセンサスを得る上で、極めて重要。
発起人が多ければ、それだけ説得力が大きくなる。
影響力・拡散力の大きな人が発起人になれば、それだけ説得力が大きくなる。

3か月前までには、発起人集めを完了しておきたい。

発起人のフォロワーの数の合計が、リトグリ公式のフォロワーの合計より多くなるのが望ましい。
フォロワーが2000人いる人を100人集めれば、合計20万人になる。
もちろん、ダブりもかなりあるだろうから、それでもすべてをカバーできているわけではないが、説得力は大きい。
発起人の数と、そのフォロワーの合計が多くなればなるほど、説得力が大きくなる。

ブロガーなど情報発信力の強い人に発起人になってもらうと説得力が大きくなる。
ブロガーやフォロワーの多い人とは、個別に交渉し、同時に公募すると良い。

私の「食彩旬感」のアカウントは、フォロワーが多いが、あのアカウントのフォロワーのほとんどはKARAの応援をやっていた頃のものだ。近頃では、ガオラーがいないことはないが、少数だ。日常的にも、食べ物や広報戦略関連のアカウントとして、ブログともども使用している。そちらのアカウントは、数としてはあてにしないでほしい。


3、議論の場を作り、企画内容や告知方法など議論


掲示板などで、発起人同士、スタッフ同士、参加者同士が議論できるような場を作る。
TwitterのDMやlineのグルでも良いんだが、いずれも参加者数に限度がある。発起人同士や、スタッフ同士で議論するには向いているが、イベント参加者をすべて集めての議論には向いていない。
そうなると、やはり掲示板とかが良いだろう。

サプライズイベントだと、議論の場は、どこか隠れた場所に設定する必要がある。
会員制の掲示板などが良いだろう。
無料の会員制の掲示板があるので、利用すると良い。

ここで、企画や実行方法について十分に議論してコンセンサスを得る。時間をかけて議論をする方が良い。

コンセンサスを得られたぐらいで、Twitterのアンケート機能を利用して、アンケートを行う。
これで、賛成票が過半数はもちろんのこと、賛成票が十分に多ければ、コンセンサスを得られたといえるだろう。企画者がアンケートを主催したら、過半数になるのは当然だ。重要なのは投票総数と賛成票の割合。
投票総数が、リトグリ公式垢のフォロワーの3分の1、賛成票がそのうちの過半数を超えていれば、コンセンサスを得られたと言えるだろう。
目安としては、コンサートの1か月前にアンケートを実施して、要件を満たさなければ、見送りだろう。


4、企画、運営への根回し


アンコールは、建前上は終演後なので、基本的に観客が自由にコールしてよい時間。
実際には、予定調和なので、主催者側でアンコール企画をする場合もある。

そこで、アンコール企画の内容などについて、主催者に根回ししておく必要がある。
コンサート参加者への告知方法についてもだ。



5、スタッフ集め(個別交渉&公募)と告知計画の策定

アンコール企画の告知や実行にあたるスタッフを、あらかじめ募っておく。
現場で全ての観客に周知させるためには、ブログやSNSだけでは、行き届かない。やはり現場で動く必要がある。千人以上の人に周知させるためには、それなりにスタッフが必要。
参加者にチラシを配るにしても、1000人から5000人に配るのは、大変だよ。
印刷だって、ただというわけにはいかない。

告知方法にもよるが、一般的なチラシを配る方法では、コンサート参加者の0.5%が必要スタッフ数。
1000人に告知するなら、5人でOK。
正確に言うと、チラシを配布するだけならスタッフ数は2~3人でも可能だが、チラシの回収に5人は必要。

イベントの撤収まで、計画はきちんと詰めておく。イベントが終了したら終わりではない。きちんと撤収作業をして終了。



6、当日の告知

SNSなどで十分に告知しても、当日の告知は必要。
SNSやインターネットをしていない人もいる。
告知が行き届かず、「そんな話は聞いてないよ!」という人は、疎外感を感じてしまう。
そのようなことがないように、十分に告知する。

告知は、場外で済ませる。
開場してから告知だと、間に合わない。
今回の横浜アリーナでも、開場してから回覧板のように告知が回ってきたようだが、開演までに回り終えず、開演してからも回覧板が回り続けた。
開場してから開演までは、入場するための時間だ。席は埋まり切っていない。この状況で、着席を前提とした回覧板方式には、無理がある。


7、撤収


チラシを配布したら、終演後に回収が必要。
コンサート終了と同時に、出口の外で待ち受けて回収する。

配布するのは簡単だが、回収するのは難しい。
各出口から、一斉に退場してくる観客に、呼びかけつつ回収しなければならない。
とうぜん、ここが一番多くのスタッフを必要とする。

また、同時にコンサート会場内に落ちているチラシの回収も必要。

横浜アリーナの場合、ステージ形式にもよるが、チラシ1万5千枚は必要。ついでに言っておくと、A4ペラよりは、あらかじめ二つ折りしておいた方が配布しやすい。
仮にA4にしても、1万5千枚の紙って、紙質にもよるけど、けっこうな量だよ。乗用車だとワゴンでも積めるかどうか、あ、後部座席を倒せば載せられるか。っていうか、それだと台車が載らんか。台車とか載せることも考えたら、商用ハイエースが必要かな。
A5にすれば、セダンでも大丈夫かな。

回収した後は嵩が増える。2トンロングぐらいないと、載らない。





広告

広告