Twitter上での私の体感の話だが、誹謗中傷が激減している。
例年、夏のTV音楽祭の時期など、長期休暇にかかるTV音楽祭にリトグリが出演すると誹謗中傷がツイートされることが多い。
ところが、近頃それが激減している。いつからかははっきりしないが、数年前と比較すると、あきらかに激減している。一部、情報感度の低い人や時流に乗り遅れてしまった人が、数年前と同じような感覚でツイートしてるのも散見されるが、それも漸減傾向にある。


これには三つの理由がある。

1、木村花さんへの誹謗中傷をめぐる一連のニュース

2、ツイッターでNGT48中傷、名誉毀損容疑で男を逮捕

3、はるかぜちゃんへのSNS誹謗中傷の示談金が315万円




では、一つ一つについて


1、木村花さんへの誹謗中傷をめぐる一連のニュース

こちらは、もう解説するまでもないでしょう。多くのニュースが上がっている。
できれば生きているうちに対応してほしかったと思う。

直近のニュースだけ1本引用しておこう。
長い記事なので、かいつまんで抜粋した。
木村花さん母、誹謗中傷した人に法的措置を検討 「法律の壁など、色々なハードルがある」

自民党は、木村花さんが亡くなったことを受け、「インターネット上の誹謗中傷・人権侵害等の対策プロジェクトチーム(PT)」を発足。

「法律の壁など、色々なハードルがある」

繰り返すが、生きてるうちに事務所なり関係者なりが対応をしてほしかった。

かつて、日本で一番誹謗中傷にさらされる現場でインターネット担当をしていた私に言わせれば、いまからじゃ遅い。失った命は戻らない。

記事中にも書いてあるが、情報が開示されるまで、少なくとも2つの裁判が必要になる。実質的な名誉毀損の裁判をするのは、その後だ。
まあ、でも、法的知識のない人だと、諦めちゃうのかな?
弁護士としても、費用も時間もかかるので、あまりお勧めはしない。途中ではしごを外されることにもなりかねないからね。
警察も、こうした案件に対して、以前は消極的だった。親告罪は途中ではしごを外されると、骨折り損のくたびれ儲けになりがち。

誹謗中傷した画面キャプチャーとか証拠の保全がどこまでできてるかわからないが、民事でやるにも刑事でやるにも、ツイ消しされてからじゃあ、画面キャプチャーできない。遅いんだよ。
逆に、こちら側でキャプチャーなど証拠保全してあれば、ツイ消ししてもアカウント削除しても、ログが残ってるので、問題はない。

こういう場合に、被害者側に個別の画面キャプチャーなどの具体的な証拠が保全されてなくても、包括的に被害者のアカウントに対する誹謗中傷全般として、TwitterなどのSNSに対して、ログを含めた情報開示請求をできるように法改正した方が良い。これは、実はハードルが高い。



ツイッターでNGT48中傷、名誉毀損容疑で男を逮捕

中傷する内容をツイッターに投稿したとして、警視庁は21日までに、東京都新宿区西落合の職業不詳、角昭宏容疑者(50)を名誉毀損容疑で逮捕した。
TVのニュースとかでは、逮捕連行されるところが映像で流されていた。
容疑を認めているので、すぐに保釈されるだろうけど、証拠隠滅や逃亡の恐れありと判断されたら、最大23日間(48時間+10日間+10日間)勾留されちゃうからね。

さらに、

NGT48 数百件の誹謗中傷資料を警察に提出、メンバー名誉棄損で男逮捕受け

数百件にも及ぶ誹謗中傷の資料を警視庁に提出済みと明かし、「今回のは始まりで、氷山の一角。警察の方で犯罪に当たる件から1つずつ取り締まっていただく流れです」と話した。


 今回、新潟県警や新宿署、旧運営会社の本社があった神田署ではなく、警視庁本部が逮捕したのは、ネット上の誹謗中傷事件へ行政全体で本腰を入れ始めたあかし。

「以前からもずっと警察に相談をしていましたが、最近は特に親身に対応してくださっています」と、風潮が変わってきた実感を口にした。


警察関係者は「社会全体で問題意識が高まっている」と話す。総務省の有識者会議でも具体策が議論され、来年の法改正を目指す動きも浮上。ネット上の名誉棄損に対する取り締まりが、急速に厳しくなってきている。
この記事も長いので、必要な部分だけ抜粋した。

そういうことなのよ。

以前は、警察が消極的だったけど、今は変わってきた。



3、はるかぜちゃんへのSNS誹謗中傷の示談金が315万円

“はるかぜちゃん”こと春名風花さん、SNS誹謗中傷の示談成立 被告が示談金315万円支払いへ
Twitterに虚偽の内容が投稿され名誉を傷つけられたとして、書き込みをした人物に対し、女優の春名風花さんと母親が慰謝料などを求めていた訴訟で、被告が春名さん側に示談金315万4000円を支払うことで示談が成立したことが明らかになった。
前段の記事の角昭宏容疑者みたいに、逮捕勾留され、TVで顔をさらされたくなければ、示談金300万円以上を払う必要がある。
被害者側が、示談に応じてくれれば、の話だが。


以上が三つの理由だ。

そりゃ、これだけ揃えば、よほど情報の遅い人か理解力の低い人でない限り、誹謗中傷しなくなるよね。

元々、賢い人は、誹謗中傷にならないように、批判する。
マスメディアは、境界線を超えないようにしている。
まあ、それでも度を超えちゃう人がいて、たまに名誉毀損になってるが。

そういった境界線を知らない素人が、マスメディアを真似したつもりで、境界線を超えちゃってるんだな。

この境界線については、またの機会に記事にするつもり。



ちなみに、他者を批判すると、批判された人よりも、批判をした張本人の印象も悪くする。いや、むしろ批判をした張本人の印象が、一番悪くなる。それを防ぐためには、批判をしないことが一番だ。
誹謗中傷なら、なおさらだ。

批判をする場合に、自分の印象を悪くしないための方法がある。
それは、客観的な資料を揃え、聴く人の共感を得るように、論理的かつ建設的な意見としてまとめ、本人に直接話すことだ。
そして、もう一つ、ユーモアを交えて話すこと。


具体的にどうしたら良いか、コンサルティング並びに添削指導は有料にて承ります。
業界トップクラスのぼったくりギャラと言われていますが、それで良ければ、食彩旬感のTwitterアカウントまでDM下さい。




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